現代の医学では、一部の認知症を除き、変性型の認知症、例えば、アルツハイマー型の認知症は予防が困難とされます(日本神経学会、認知症疾患診療ガイドライン、医学書院、2017)。そこで、あらかじめなってもなるべく困らないように、あらかじめ準備しておく、というのが私の考えです。内容は以下のようです。最下部からダウンロードができます。

 

対認活(対認知症準備活動):認知症になる前に準備を

誰でも認知症になる可能性があります。終活と対認活を始めよう

 

                                  2020年10月5日  安田清

 

1 終括として、遺言状とエンディングソートを書く。(例:心の遺言ノート、いちかわ社協

   047‐320-4001・1,050円) 延命の際や寝たきりになった時の希望などを書いて

   おく。

2 火災防止のため、IHクッキングヒーターを替えたり、全てのガスコンロをセンサー付

   にする。火災報知機なども必ず設置する。

3 もの忘れ専用の日記(例:新記憶サポート帳、エスコアール社0438-30-3090 、3ヵ

   月分1,200円)などを使う。机の上に開けておき、その都度すぐに書くようにする。

   家族も伝言版として一緒に使う。

4 メモ帳や首かけメモ帳を作って常に持ち、忘れる前にすぐ書くようにする。メモ紙を

   のり付付せん紙にし、後で日記帳にそのまま貼れる。終わったメモもすてないで、

   そこに貼る。

5 荷物が多いと物を探す手間が増える。家の荷物などを整理する。

6 通帳などの保管場所を決める。それでもなくす時は子供などにあずける。鍵や財

   布は玄関などに箱を置いて、そこに入れても良い。壁掛けポケット(百円店にあり

   )でも良い。ポケットは透明にする。

7 ソニーICレコーダー(例:ソニーICD-PX240約5,000円、またはソニーICD-XR100)

   で、薬の時間やゴミ出し日を録音し、時間を設定する。一度設定すれば、毎日、曜

   日ごと、又は特定の日に自動的に言ってくれて忘れない。

8 携帯電話やスマホの目覚まし機能で薬の時間を知らせたりする。GPS機能つきな

   らば事故や迷子などの際、家族は居場所を知ることが出来る。健常のうちから使い

   慣れておく。

9 100円店などで販売されている薬箱を活用する。自動薬品呈示器「アラーム付き薬

   管理ケース」(コモライフ社06-6345-7700)は安価で数千円。

10 パソコンを使い、友人と無料テレビ電話(スカイプ)を開始する。将来に備え、身内、

   友人で遠隔支援ネットを今から作っておく。

11 ポケットの多いベストやエプロンを着て、メガネや手帳などを入れる。肩掛けポー

   チ、腰つき鞄をつける。カーゴ(ポケット)付きズボンやスカートも便利。

12 車の運転を医師から止められたときは、公共交通機関、パワ-付自転車、電動ス

   クーター、介護タクシーなどを検討する。道路交通法も厳しくなっている。

13 アルバムを整理し、各写真、表題など付けておく。将来、記憶の活性化に使える。

14 介護保険や介護方法などを介護者会などで勉強する。将来に備え施設にボラン

   ティアに行く。

15 後見人や連絡先を決めたり、通帳や財産の管理などを相談する。成年後見人制度

   の問い合わせは、市町村の社会福祉協議会へ

 

   より詳しくは、左の欄の「もの忘れ・認知症の対処法」をごらんください。

 

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