重度嚥下障害向け保湿マスク

言語聴覚士として、嚥下障害が重度で、口腔内の汚れと乾燥がひどい患者さんをたくさん見てみました。しかも多くの方は水分の摂取が困難です。口腔内を簡単に保湿できれば、口喝感にさいなまされることが減ると考えて、開発したものです。

【発明の名称】人工鼻を装着する保湿マスク

【技術分野】医療、保健分野

【背景技術】脳卒中、肺炎、あるいは他の疾患で口腔内や気管支内が極度に乾燥する患者がいる。口 腔内や気管支内が極度に乾燥すると、著しい口喝感、排痰困難、嚥下困難などが生じる。 さらに、雑菌が増殖し、二次的な疾病を起こすことがある。

【考案が解決しようとする課題】 重度の患者の場合には、気管切開をおこない、呼吸器とつないで口腔内や気管支内に人 工的に湿気を与える。しかし、呼吸器は使用しないが、口腔内が乾燥する患者の数はより 多い。これらの患者には、口腔内を常に保湿する用具が必要となる。現在、保湿機能があ るとされるマスク、疑似唾液成分の口腔内噴射装置、口腔内保湿剤など、さまざまなもの が市販されている。しかし、それらのものは、実際には保湿効果が少ない、保湿効果が持続しない、あるい は頻回に使う必要があるなどの問題が依然として残っている。保湿効果がより強力で効果 が持続し、簡単な操作で使用可能、しかも部品の取り換え作業などが煩雑でない用具の発 明が必要である。

【課題を解決するための手段】  医療では人工鼻という名称の呼気内湿気保持機能を持つフィルターが使われている。こ れは、吸湿性を持つ帯状の多孔質体を渦巻き状に巻いたフィルターで、空気中の酸素は吸入しつつ、呼気中の水分は保持し、結果的に気管支内を加湿するものである。現在まで、 この人工鼻フィルターは呼吸器と連結して使われてきた(例えば、特許文献1参照)。

 

【特許文献 1】特開 2017176397  この人工鼻フィルターを収納するハウジングを、軟質保形部材などで成形され、かつ呼 吸器につなげることを想定していないマスクに装着すれば、呼吸器を装着していない患者 の口腔内の加湿ができる。そこで、このマスクに開口部を設け、そこに人工鼻フィルターを収納するハウジングを 装着できるようにすれば良い。

詳しくは、以下の特許申請をご覧ください。小型湿度計でマスク内の湿度を計測し、極めて良好な結果を得ています。詳しくは以下の特許申請をご覧ください。市販してくれる会社を募集中

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2018安田保湿マスク特許願.pdf
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